ナニワの変態カーネルおじさん

  パート先の近所のケンタッキーフライドチキンで
店先のサンタの衣装を着たカーネルおじさんの
ズボンが下ろされていた。
  クリスマスの宣伝用看板でかろうじて大事なところを 隠し、
にっこりと微笑みかけるカーネルおじさん。
トランス脂肪酸よりも、カーネルおじサンの方が ヤバイかも?!

 

オバチャンカンタービレ

  第2木曜日の朝は、公民館でカラオケ教室があるらしく、通勤のバスでいつも同じオバチャンたちと乗り合わせる。
  公民館に着くまでの車中、おばちゃん達はヘッドホンステレオで 自分の歌う曲を聞きながら自主練に余念がない。
 で、器用なことに同時におしゃべり。
「田中さん、おはよう!曲決めてきた?」
「うん、『浮き世坂』。小林はんは?」
「ワタシ?ワタシは『命のかぎり』。低音やから 唄いやすいねん。それに『がんばれと励ます母の声』っていう 歌詞がええねん」
『浮き世坂』といい、『命のかぎり』といい、 つぎはぎ感の否めない歌詞といい、いかにもどこにでもありそう。
 そのことを家に帰って話したら、
「オバチャンたちにとって、モーツアルトもブラームスも同じに聞こえるんと一緒やろ」
 と言われた。なるほど。 (200702)

 

お大師さん

 

   バス停でおばあちゃんに
「今日、なん日やった?」と尋ねられた。
「21日ですよ」
「ああ、よかった。やっぱり今日だった」
「お大師さんですか?」
 と聞くとばあちゃんはうれしそうに
「そう!これから四天王さん(四天王寺)行ってくるねん。アンタも御利益ひろいに行ってきなさい。絶対ええから。しばらく行ってへんかったし、店の人が心配してるからな」
「お店たくさん出てるの?」
「古物商もあるし、100円でお好み焼きも売ってる。卵入りで100円やからな。おばあさんや子どももみんな食べとる」
 もうひとりのおばちゃんも参加。
「おばあちゃん、ひったくりに気ィつけなあかんで。わたしなんかホラ、貴重品なんも入れてへん」
 と手提げカバンの中をご開帳。
 特大サイズの「森永キャラメル」が入っていた。(バスや電車での配布用)

 

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