坂の上でズンドコ

    「坂の上の雲」のまちづくりについて、市民からどんな意見が寄せられているか知りたいと思い、情報公開で請求した。
 市側は「反対意見などない」と言うが、本当だろうか。正月挟んで待つこと3週間。 30通分くらいはありそうな コピーをもらった。
 喫茶店でコーヒーを飲みながら読んでいてガクゼン。「サカクモ賛成派」がけっこう多いのだ。でも内容はそーとー笑える。
  「『坂の上の雲』を骨抜きにせぬよう、本質ある日本精神を呼び覚ます内容として欲しい。形は何でも良いのです。本質が目的です。本質を忘れぬように」。 年齢等は削除されているが、想像するにおじいさん。本質本質と断末魔の叫びに聞こえる。
 「駅前広場に坊っちゃんとマドンナの銅像、石手川緑地に足立重信の銅像を」って、銅像マニアか?
 「記念館には松山藩の武具を展示してください」。目的が違います…。
 「小生の家系は最後の能島城主能島吉忠でありますが…」。そちの話はクドイでござるよ。
  「ここはおもいきってババーンと二の丸復元!」。もっとお金がいるざんす。
 あ、オモロイの発見!
 「アーチスト氷川きよしにネーミングもそのまま『坂の上の雲』を唄っていただき地域限定版でCDを。(略)氷川氏はデビュー5年目ですが年輩から若い女性までファン層が広く(略)トップに立つ今でも天狗にはならず(略)基礎をしっかり学ばれ、歌唱力にも優れ、(略)デビューは26歳で股旅ものでファン層をつかみ、ポップスも…(略)、名古屋博では…(略)、氷川氏は5年目の節目の年をダウンするほど多忙で… チケットは6千枚が1時間半で売り切れ… 息子のような孫のような…。氷川氏の資料としてビデオ、カセット等を同封します。 (返送不要)。市政策には大きな愛で『坂の上の雲』をめざしてください」 。市長はビデオ、カセット等(等、って…)見たんやろか。 でもホンマに氷川きよしが「坂の上の雲音頭」唄うんやったら、わたし反対運動やめてもえーわ。
  あ、こっちもサイコー。
 「予算もいざとなったら寄付を集めては。 親日的なアラブ諸国あたりから貰おうと思えば貰えるのでは」。 こういう人たちに支えられてすすめられる 「坂の上の雲」のまちづくり。 松山の人間ってこんな人ばかりなん?(1/11)

 

バリケード大作戦

  本日1月7日は、「坂の上の雲記念館」起工式。 タケコ、トモジイ、バンバン、ナカノと一緒にビラをまく。
 実は前日ちょっとした「事件」がおこった。 タケコの事務所で当日まくビラを作っていると、タケコが息を切らして帰ってきた。
「レイザルさん、たいへんやわい。明日 起工式にバリケード張るんやと。市会議員 に『気を付けなさい』って言われたわ」
 ええっ!?バリケード?んな大ゲサな。人を過激派かなんかとカンチガイしてへん?
 市長は「なにかやるときはいつで1割の反対派がいるものだ」と口癖のように言うけど、その「1割」に対する仕打ちが「バリケード」ってか。こちらは紳士的に粛々とやっているのに失礼なハナシやないか。
 そのことをとある記者に伝えると早速現場を見に行って、
「いやぁ、なんにもなかったっすよ。 サーカスのテントみたいのがある以外は」 と拍子抜けする返事。 どうやら向こうは私たちがバリケードを張ると思っていたようだ。(バリケードは基本的に反権力側が張るものらしい)
 記者に早とちりをわびると
「いや、いいですよ。初笑いさせてもらいました。向こうの期待に応えるためにヘルメットとゲバ棒貸しましょうか」と言った。
 ややこしなるからやめてくれ……。(1/7)

 

NHK憲法特集

    憲法9条を問うNHKの特番があった。
 こーゆー番組をわざわざやるくらいなんだから「うわぁ、ホンキなんやぁ」とおそろしく、それでも ひとごとのように思ってしまう。
 事前に世論調査をしており、改憲・護憲でそれぞれ39%に割れたという。ホンマかいな。いや、そこそこホンマなんやろな。
 それよりなにより「この番組もやっぱアレですか?アベさんとかに 聞いてみたりとか、あったんですか?」なーんて、 そのへんを知りたかったりして。
 護憲派代表が加藤周一、改憲派が拓殖大の先生。それと議員と視聴者のみなさま。意図はないのだろうが、改憲派の方から意見を求めることが多い気がした。
 それにしても、改憲派の歯切れの良いことよ。
「国際協調路線で国際貢献のため…」なーんて言われたら 若い人はソッチ行くわな。ある意味納得できる。
 日本の知性加藤周一ガンバレ!!と思いきや、もごもごしててよくわかんない。そーだよな、もう95歳くらいちゃうか?死んだおじいちゃんと近かったぞ。日頃から何を言ってる人か知っている人にとっては 「ガンバレ!そうだ、そうだぞ!うんうんわかるぞ」と、このおじいさんを支えてあげたくなるのだが、そーでない人にとってはちょっと聞いているのがしんどいかも。
 土井たか子も、「うーん、それは憲法の精神と反対の論理でしょう」 と改憲派に余裕の笑みを浮かべくってかかっていたが、そもそも「憲法の精神」が「時代に合わない」と問われているのだから 説得力が無くガンコなおばさんにしか見えない。
 人権を守り平和を求める社会を目指し、と言うがイメージできない人に 届く言葉ではない。「頭の中がお花畑のサヨ」とカキコされてしまうのがオチだ。加藤氏と土井氏が2人して「戦後民主憲法」の亡霊のように思えてしまった。
 わたしはこの番組中に加藤氏と土井たか子が憤死するのではないか心配で 辛くいたいたしく、途中で見るのをやめてUZOに電話した。
「見てた?」(私)
「ううん、見てへん。それより寒いわ」
「心が?」
「放っっといて!!」
「テレビに加藤周一と土井たか子が出とったよ」
「どやった?」
「アカンわ。もっとイキのいい若いのがほしいわ」
「あんたオッサンか。あーあ、斎藤貴男とか高橋哲哉やったらえーのになぁ。 だいたいNHKの人選がすでにおかしいですわ」
「ゴローやUZOでえーから一発カーン!と言ったれ!!」
「オレなんか、もう日本は行き着くとこまで行かなアカンて 思うてるもん。いっぺん痛い目あわなあきませんワ」
 やっぱアンタはそー言うと思ったヨ。 もし日本が戦争ができる国になったら、物見高いゴローは 「だいじょーぶ、だいじょーぶ。戦時中の方が街に警察官も多いから スリやドロボーは少なくてかえって安全やで」とかワケのわかんないこと言って、たぶん戦場へ行きたがるんやろな。
 「銃後の生活」をリアルに妄想。
 やっぱ戦争はイカン。