たこ焼き屋はなぜつぶれないのか

  ウチの近所にはたこ焼きやが多い。
 7個100円だ。安い!!高いところでも10個260円。
 天かすのかわりに駄菓子のイカせんべい入れてたり、カップ酒置いて夜からの営業だったり、味も店舗形態も様々だ。
 いついってもジュージュー焼いてるので、すぐテイクアウト できるし、それなりに客も回転する。とゆーか、焼けてるたこ焼きをみたら、買わずにおれない関西人の性分を見透かしての商魂なのか。
  どうしてこれでつぶれないのか。
  たぶん、設備投資してないからだ。自宅の長屋の一階を店舗にして、コンロと鉄板さえ あれば始められる。
 関西では家でたこ焼きを焼く習慣があるから、おそわらなくても技術は身に付いている。
 けっこう安易にはじめるケースが多いとみた。

 

ナニワのチンピラにケンカを学ぶ

  夜11時。オトコのドスのきいた声が団地内に響く。だけど、くぐもって何を言っているかは聞き取りづらい。
「すみません。今日はこれで勘弁してください」 相手の男の泣きそうな声でだいたいの内容がわかった。
 しばらくすると反対のベランダ側でも同じようなやりとりをする別のオトコたちがいた。
 ずいぶん借金取りが多い。お盆前の回収か。
 別の日、ポストをのぞくとチラシ広告。 マンガのかわいいおじいさんとおばあさんのイラスト。年金・健康保険を担保にしたマチ金だった。なんかほんとにハードルが低くなったというか、 人ごとではないような気がする。

 

地域の力

  朝から暑い。駐車場でまたしても 巻き舌でからむオッサンの声が聞こえる。
「こっちやって、契約なんじゃあーーーーっ!!」
 大阪のケンカは一方的にからむパターンが多いようだ。若い兄ちゃんにナンクセつけてつけているようだ。
 ロコツにじろじろ見るわけにも行かないので布団を干すふりをして様子を見ていた。すると、おなじようにベランダにもたれて見物してるオッサン。庭の手入れをするふりをして見ている管理人さん。掃除のおばちゃん。みんな見物していた。
 向かいの棟で見物してる人と目があった。その人はわたしに両手を振ってきた。かなりの人たちが出てきて窺っていた。どんな団結力やねん。
 誰も関与することなく、騒ぎは12時に終結。暑いしお腹がすいたからだろうか。そもそも本気でケンカしてたのだろうか。
 うだるような退屈な夏の一日にもたらされた非日常は、一服の清涼剤になった。

 

頭のいい人の話し方

  よほど何かお困りのご様子とお見受けする。「頭のいい人の話し方」という本が売れているそうだ。
  私も平積みになっているのを見たことがある。手にとって読みたい衝動に駆られる。でも、それを手に取った時点で自分のオツムの悩みを認めるようで悔しいので読まない。
 同様に「声に出して読みたい」シリーズも ソッコー賢くなりたい人みたいではずかしいから読まない。