小説内容をどう展示するとか説明されたところで気持ち悪さはぬぐえない。
だって、このまちづくりにはほかにも妙なオマケが付いてるのだ。
たとえば、このまちづくりを学校の自由研究で選んじゃう「さくらチャン」出演の 「まちづくりビデオ」。
「内側から変わってゆく」というキャッチコピーの「まちづくりCM」。
「市民の善行」を応募し載せる市の広報。
そして「心のノート」ばりの「まちづくり絵本」。
記念館の内容がどないであれ、オマケもなかなか豪華で油断ならない。 あー、うっとうしい。わたしが一人ムカついてるとTGさんが
「オラもう慣れちゃった。エヘヘ」と笑っている。クゥ〜ッ!!
「ヤダ!わたしはキモチワルイ!!」
「そーゆー時は笑い飛ばすのよ!」とのアドバイス。
「オレはやるよ。シバ漬け。街で配るの。どーよ」
「アイディアとしてはおもしろいけど 実行することには反対」と、ナオさんは静かに打ち消す。 私とTGは調子に乗る。
「コピーはやっぱり、歴史の味、ですか?」
「いや、それじゃあタケ子にもわかんないよ。 飲み込めない歴史認識の味、くらいでないと」
「じゃあ、心にしみこむ歴史認識の味、でどうやろ?」
暑さとヤケクソで妄想全開。