記念館展示計画決定T

  記念館の展示計画が決まった。
 結局展示専門委員会は3回開かれただけで、 しかも5名の委員が全員揃うことは一度もなかった。
 展示の中身を決める委員会だったのに 決まったことは
「カフェコーナーを設ける」
「モニュメントをつくる」
「運営委員会を設置する」だった。
 どれも「展示の内容」ではない。わざわざ「全国に名だたる人」を呼んでくることなんてなかった。
 てゆーか、軽い気持ちで引き受けて、やっぱりマズイわ、と思ったのだろう。 さすが名だたる著名人は賢明だ。さっさと身を引く。
 結局今度は「運営委員会」に丸投げだわさ。 【つづく】

 

記念館展示計画決定U

  展示計画書を見るとなるほど戦争賛美にはつながらない。
 てゆーか、戦争賛美するヤツなんてそうそういない。コイズミさんだって「悲惨な戦争は2度とくり返さない」と言ってるんだから。
  展示部分は戦争がすっぽり抜けている。タコの入ってない「たこ焼き記念館」だ。
「これならママもオッケーさ!」トライデントシュガーレスガム(古い) じゃないけど、これならサヨクもオッケーかも。
 新聞の投書でも建設反対派はめっきり減り、
「記念館は戦争の悲惨さを伝え、二度とくり返さないような内容にしてほしい」という意見もでてきた。
 安藤建築を見たいという人もいるし、なんかほんとに町づくりの起爆剤になるかもしれないと期待する人もいるし、そんななか反対し続けるのは難しい。揚げ足取りと思われかねない。
 でも、軍人を顕彰することは戦争賛美にならないか、とか、記念館で歴史認識をどう描くか、ってことは大きな問題ではないと思う。 だってその小説を冠にする限り、どう行政が説明してもその小説の内容の展示になるはずだから。好き嫌いや問題点は別にして、むしろそうなるのが当然だ。
  だからこそ、「個を捨てて公(国)のために尽くした人」の話は、主権在民を掲げる国である以上、行政が安易に取り上げるべきでないと思う。
 TGさんは
「松山のためとか日本のため、じゃなくて 世界のため、人々のためって思えないかなぁ〜!」と、ネコのように背伸びした。【つづく】

 

シバ漬け

  小説内容をどう展示するとか説明されたところで気持ち悪さはぬぐえない。
 だって、このまちづくりにはほかにも妙なオマケが付いてるのだ。
 たとえば、このまちづくりを学校の自由研究で選んじゃう「さくらチャン」出演の 「まちづくりビデオ」。
 「内側から変わってゆく」というキャッチコピーの「まちづくりCM」。
  「市民の善行」を応募し載せる市の広報。
 そして「心のノート」ばりの「まちづくり絵本」。
 記念館の内容がどないであれ、オマケもなかなか豪華で油断ならない。 あー、うっとうしい。わたしが一人ムカついてるとTGさんが
「オラもう慣れちゃった。エヘヘ」と笑っている。クゥ〜ッ!!
「ヤダ!わたしはキモチワルイ!!」
「そーゆー時は笑い飛ばすのよ!」とのアドバイス。
「オレはやるよ。シバ漬け。街で配るの。どーよ」
「アイディアとしてはおもしろいけど 実行することには反対」と、ナオさんは静かに打ち消す。 私とTGは調子に乗る。
「コピーはやっぱり、歴史の味、ですか?」
「いや、それじゃあタケ子にもわかんないよ。 飲み込めない歴史認識の味、くらいでないと」
「じゃあ、心にしみこむ歴史認識の味、でどうやろ?」
 暑さとヤケクソで妄想全開。

 

拒食症

  ゴローの体重が久々に72キロをきった。 たぶん昼ご飯を抜いてるからだろう。
  たしかに横から見るとすこーしお腹のタポタポが 減っている。
「ひよっとして痩せた?」と聞くと
「うん、キョショクショウやねん。会社入ってからずーっとや」
  アンタ、そら「拒職症」やで。