松山のまちづくりを思うとき、ふと、「ぬりえ」のようだ、と思った。
行政が描いた線に沿って、市民がきれいに塗りつぶしていく。 ちょっとくすんだ色がいいな、とか、ちょっとはみ出ちゃったけど 元気があっていいよね、とかいう人はぬらせてもらえない。「ぬりえなんかイヤだ。好きなものを描きたい」という人は論外だ。
言われたとおりの色で線の中を忠実に塗り込めていく。 たいへんきれいなぬりえが仕上がるだろう。
でもぬりえをみて、いくら きれいに仕上がっていたとしても、それを美しいと思う人はいるのだろうか。
子供が自由に描いた絵にハッとさせられることがある。ぬりえにはそれがない。 「地域の個性」にまで、「地域の特色」でぬりましょうと 色が決められている。なんと退屈な作業。
ぬりえなんてつまんねー、やーめーた! なんて、みんな途中で放りだしてしまわないかなぁ。
そんなことを期待している。