コイズミさんは「格差」について、 「世界に比べて日本は格差がまだ少ない方」と言った。
どんな「世界」と比べてなのか。
議員のオジサンが「格差のない社会はただ馴れ合いの社会となり、 怠け者を生む」とコイズミさんを持ち上げた。
平等を目指すことは怠け者を生むことなのだろうか。
デンマークに行ったときに知り合った、 知的障害者のハンスという男性のことを思い出す。
彼はみんなでクルージングに出かける日、雨が降るのを予想して何枚も何枚もジャンパーを着込んでやってきた。そして雨が降りだすと、一枚ずつ脱いでいって、傘のないひとに貸してあげていた。
ポケットにキャンディを つめこんで、子どもを見れば声を掛けてあげていた。
デンマーク人は優しいけど、時間や所有物など、公私の区別はとても厳しかった。
大人になっても優しい気持ちが持ち続けられる社会。競争ではなく平等を目指した結果だと思う。