かんばん

  用事で滋賀に行く途中、夏の田圃の緑のなかに見慣れたローカル看板……。
 と思いきや、目を疑った。
 ポップな文字で「LOVE憲法」。
 うう、やるなぁ・・・。

 

病院も世知辛く

  父が肺炎で入院して、3日くらいして症状が治まったころ
  婦長(師長)に呼ばれ、それとなく次の受け入れ先の話をされた。
 病院もいよいよ世知辛くなってきた。
 持病のある母が病院の定期検診に行き、薬を処方箋でもらうとき、
いつも1ヶ月分もらう睡眠薬が2週間分しかないのに気づき、薬剤師に尋ねたところ、 「自殺防止」とのこと。
 本来は2週間分しか出せないが、今まではおめこぼしで処方していたのだが、 老人の自殺が多くなっているのか、処方箋が厳しくなってきているらしい。
自殺は睡眠薬を渡さないことで防ぐものではない。
 障害者、介護、医療制度の「改革」が年金生活者をモロに直撃している。
  私もちょっと前までは 「このままではどうやって自分の老後を守るのか」 と心配に思ったが、最近はそうでもない。
 だって、あんなに負担が増えたら、誰も払えやしないもん。
 どんなに給料もらってたって、自己防衛したってキリがない。
 みんな介護サービスも受けられず、医者にも行けず、施設も入れず、のたれ死ぬんなら わたしもそれでいいとさえ思う今日このごろ。

 

敵地攻撃の是非1

  最近、夫婦げんかした。
 というか、いつもながら私が一方的にキレた。
 お客さんとの話が弾み、ゴローはいつまでたっても寝る気配なし。気づいたら夜が明けていた。
 私は病院に行かなくてはいけなかったし、早く眠りたかったのだけど、話し声が気になって眠れない。
 人の睡眠をさんざん邪魔しておきながら ゴローは布団に寝っ転がるなり大いびきをかきはじめた。
 腹が立って、ゴローの足を蹴りつけ、背中をなぐった。
「わかった、わかった。オレが先に寝なきゃいいんだろ?」
 といいながら、すぐいびきをかくので余計ムカつく。
 私はけっきょく2〜3時間寝たところで、また起きるのも余計しんどいから、一睡もしないで、朝6時に家を出て病院へ行った。
 病院の待合室で少し居眠りをして思った。自分が病気になったことを想像し、 2人で助けあって生きて行かなくてはいけないのに、いつも私を気づかって(気を遣って?)くれてるのに どうしてあんなことしてしまったのだろう、と反省した。
 私は子どもが親に向かうような気持ちで、 受け止めてもらえて当然と考えたわけだけど、 これじゃアカンよなぁ。(つづく)

 

敵地攻撃の是非2

   私の父は、母や私たちに向かって暴力をふるったことがない。
  手を挙げない男性が当たり前だと思ってたけど、たまたま恵まれていただけなのかもしれない。
 だからたとえ甘えであっても、蹴ったり叩いたりはアカン、もうすまい、と思った。
 謝ってから、「無抵抗・不服従」の姿勢をいつも貫くゴローに質問してみた。
「ねぇ、敵からの攻撃があったときはどうする?」
「むこうのほとぼりがさめて、忘れるまで待つ」
 私の攻撃をいつものらりくらりかわすゴローは ウチの親や親戚のウケがいい。
 それどころか
「ゴローさんがかわいそうや。もうちょっと優しくしたり」
 と私に非難が集まる。
 日頃、ゴローがさんざん私を挑発しているのを周りは知らない。
 「座して死を待つのか?!」と敵地攻撃をしろと息巻く人へ。
 先制攻撃よりも、被害を最小限に食い止めるために ちょっと痛い目に遭っても、世論を味方につけるほうが得だぞっ!!